変動金利が上がったら住宅ローンの返済額もすぐ上がる?「5年ルール」を分かりやすく解説
ニュースで「住宅ローンの変動金利が上がった」という文字を見かけるたび、ハッと胸が騒ぐ。今まさにローンを返済している方や、これからマイホームを検討している方なら、誰もが少し不安になるのではないでしょうか。
「もし金利が0.25%上がったら、来月の引き落とし額もそのまま増えちゃうの?」
「今月の食費や教育費のやりくり、見直さなきゃいけないのかな…」
スマホの画面を見つめながら、そんな家計のやりくりに思いを巡らせてしまうかもしれません。
実は、金利が上がったタイミングと、毎月の返済額が増えるタイミングは必ずしも同じではありません。
ここで大きく関係してくるのが、住宅ローンでよく耳にする「5年ルール」や「125%ルール」という仕組みです。
2026年9月変動金利を引き上げた銀行も
2026年9月、三菱UFJ銀行と三井住友銀行では、新規借入向けの変動金利がそれぞれ前月から0.25ポイント引き上げられました。三菱UFJ銀行は年1.195%、三井住友銀行は年1.525%となっています。
ただ、ここで一度落ち着いて整理したいのが、「これから借りる人」と「すでに借りている人」の違いです。
これから家を買う人であれば、提示される金利がそのまま借入条件に関わってきます。一方で、すでに変動金利で返している人の場合、銀行の金利発表があったからといって「はい、翌月から返済額アップです」とはならないケースが多いのです。
「5年ルール」って、そもそも何?
少し難しく聞こえる「5年ルール」ですが、仕組みはとてもシンプルです。
変動金利の住宅ローンには、金利そのものが上がっても、毎月の返済額は5年間据え置くというルールを採用している商品があります。
たとえば、現在「毎月10万円」を返済しているとしましょう。
途中で金利が上昇しても、5年ルールが適用されている契約なら、翌月から突然「毎月11万円」に跳ね上がることはありません。銀行からの引き落とし額は、5年間10万円のまま変わりません。
「じゃあ、金利が上がっても影響はないの?」と思ってしまいますよね。ここが一番の落とし穴です。
引き落とし額は10万円のままでも、10万円の中身(内訳)が変わっています。金利が上がると10万円のうち「利息」に充てられる金額が増え、そのぶん「元金(借入金の本体)」にあてられる金額が減ってしまうのです。
見た目の返済額は変わっていなくても、ローン本体の減り方が遅くなっている、これが5年ルールの隠れた注意点です。
なお、金融庁の研究資料でも、国内の変動金利・元利均等返済型住宅ローンの多くに、この「5年ルール」と、次にご説明する「125%ルール」がセットで採用されていると整理されています。
では「125%ルール」とは?
5年が経過し、いよいよ返済額を見直す時期が来たとします。もしこの5年の間に大きく金利が上がっていたら、6年目からの返済額はどうなってしまうのでしょうか。
ここで家計の急激な負担増を守ってくれるのが「125%ルール」です。
これは、返済額を見直す際、「新しく設定する返済額は、これまでの返済額の125%(1.25倍)までを上限とする」という仕組みです。
たとえば、これまで毎月10万円を返していた場合、125%にあたる「12万5,000円」が上限となります。どれだけ金利が上がっていたとしても、翌月から突然「毎月15万円」といった過度な請求になるのを防いでくれます。
ただし、すべての住宅ローンに適用されるわけではない!
ここで注意したいのは、5年ルールや125%ルールはすべての変動金利ローンに付いているわけではないということです。
金融機関や商品によっては、金利が変われば毎月の返済額もダイレクトに変わるタイプもあります。三菱UFJ銀行などのメガバンクでも、住宅ローンの種類によって見直し時期やルールが異なります。
「変動金利だからきっと5年ルールがあるはず」と思い込まず、マイホーム購入時や手元の契約書、返済予定表などでしっかり確認しておくことが大切です。
返済額が変わらなくても、安心しきってはいけない理由
「5年間は毎月の引き落とし額が変わらないなら、ひとまず安心」と胸を撫でおろしたくなる気持ちも分かります。
しかし、金利が上がっている以上、借入金の計算自体は確実に進んでいます。
毎月の返済額が同じでも元金の減りが遅くなっていれば、返済期間の終盤や完済間近になって「未払い利息」や「まとまった残高」としてしわ寄せがくる可能性があるのです。
だからこそ、単に「来月の引き落とし額はいくらか?」を見るだけでなく、「金利が上がったとき、自分のローン全体で元金がどう減っていくのか?」まで見通しておくことが、将来の安心につながります。
住宅ローンを選ぶときは「金利の数字」だけを見ない
住宅ローンを比較するとき、どうしてもポスターやサイトに大きく書かれた「年○%」という低い数字ばかりに目が向きがちです。
もちろん表面上の金利も大切ですが、同じくらい重要なのは「金利が動いたときに、自分たちの暮らしを守れる仕組みになっているか」です。
- 5年ルールや125%ルールはあるか?
- 金利の見直し時期はいつか?
- もし金利が上がったら、我が家の家計で許容できる範囲か?
ここまで視野を広げると、「ただ金利が低いから」という理由だけでなく、家族のこれからの生活に本当にフィットする住宅ローンが見えてきます。
「この金利なら、どんな暮らしができる?」から考えてみよう
専門用語や数字がたくさん出てくると難しく感じてしまいますが、最初からすべてをマスターする必要はありません。
休日に家族でモデルハウスを訪れたり、気になる建売住宅を見つけたりしたときに、「この家なら、毎月の支払いはどれくらい?」「もし金利が上がったら、暮らしはどう変わる?」と、ひとつずつ紐解いていけば大丈夫です。
住宅ローンは、単に「家を買うための計算」ではありません。
毎月の返済にゆとりを持たせることで、新しいリビングに飾るインテリアを選んだり、休日に家族でドライブに出かけたり、子どもたちの将来の夢を応援したり……家を買ったあとの「楽しい暮らし」を叶えるためのツールです。
モクゾウ建売ビルダーズでは、建物や間取りの魅力だけでなく、資金計画や住宅ローンの疑問についても、お客様のライフスタイルに合わせてわかりやすく丁寧にご説明しています。
「金利の仕組みがよく分からない」「我が家の場合はどんなローンが合う?」といった段階でも大歓迎です。不安をひとつずつ解消しながら、思い描く理想の暮らしをカタチにしていきませんか?
